2006年度の東北芸術工科大学との産学共同企画
「第1回オリエンテーション」の翌週の6月15日、
降旗ゼミの降旗英史教授と生産デザイン学科のゼミ生の皆さんが弊社に来社されました。
目的は、石材が「どのような方法で」「どのように加工され」製品となっていくのか?
を実際に見て知っていただくためで、弊社の山形本社工場へ見学にやって来たのでした。
さらに、山形県 最上町の幸富石材販売様にもご協力頂き、
最上石(富沢石)の丁場(採石する場所:下記写真を参照)と工場をビデオで撮影し、
編集したものを学生の皆さんに見ていただくことにしたのでした。
1.本社工場見学 ~切断・研磨・字彫り~
まず初めは弊社の工場見学。スラブ(巨大な原石を輪切りにしたもの)の
切断加工や、製品の手直しに伴う表面の磨き加工、またはお墓に字を彫るための
字彫り加工など、学生の皆さんに加工の現場を間近で見ていただきました。
学生の皆さんの反応が比較的大きかったのは、磨き加工や字彫り加工だったようで、
まず「石を磨く=光沢(艶)がでる」というのが不思議に思えたようでした。
そして字彫り加工についても、先端から強い圧力で砂を吹き付けるペン状の
機械を使って字を彫るのですが、実際に彫ってある製品の精度に驚いていたようです。
また前回に触れた加工過程で出る”端材”についても、
実際によく出る端材(下の写真を参照)について真剣に耳を傾けてくれていました。
2.最上石(富沢石)丁場・工場VTR上映 ~丁場の様子・工場での加工について~
次は撮影してきたVTRを元に、幸富石材販売様の最上石(富沢石)の丁場と
工場での加工について観て頂きました。
※以下、VTR上映した内容について抜粋して紹介します※
最上石(富沢石)は安山岩に分類されており
特徴は熱に大変強く、安山岩の中でも富沢石は軟らかくて粘りがあるため、
磨くと花崗岩に近い艶が出る石です。(写真の石の右面が磨いた面です)。
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最上石(富沢石)は旧山形県庁、青葉城(仙台城)、霞城(山形城)、岩出山城、
戸沢城(新庄城)などに使用された有名な石なのです。
そんな最上石(富沢石)が採れるのは、下の写真のような景色が見える場所です。
石材が採掘される このような場所のことを”丁場”と呼びます。
丁場からの風景。地図は こちら
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作業している様子。この場所より、さらに高いところでも作業しています。
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さらに高い箇所から取れる石はこんな形のもの。巨大なものも採れますが、
こういった平らな石も多く取れるのです。
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そのため こんな風に積んで(小口積み)いくことで、
石塀を作る際にも大変適した石なのです。写真は最上石(富沢石)を使った石塀です。
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撮影に行った当日、仕事も最盛期でお忙しいなか 丁場・工場ともに
ご案内して頂き、説明を聞きながら撮影する事ができました。
本当にありがとうございました。
幸富石材販売様 ホームページは こちら